障がいのある人もない人も一緒に音楽を楽しむことで「心のバリアフリー」を目指す「第7回兵庫・丹波篠山 とっておきの音楽祭」が23日午前10時半―午後5時、兵庫県丹波篠山市北新町にある田園交響ホールを中心とする城下町一帯を会場に開かれる。新型コロナ禍の影響を受けて2年連続で中止しており、3年ぶりの開催。依然、コロナ禍のため、規模を大幅に縮小し、感染防止対策を徹底する。実行委員会は、「コロナ禍、そして、ロシアのウクライナ侵攻などもあり、特に障がい者は平和でないと生きていけないことを実感している。ぜひ、音楽を楽しみ、『平和』を思ってもらえたら」と、来場を呼び掛けている。
「みんなちがって、みんないい」をテーマにした音楽祭は2001年に仙台市で始まり、全国各地に広がっている。丹波篠山市では、趣旨に共感した丹波地域の住民らが実行委員会を組織して主催。市も共催する。
3年前は全国各地から108組のアーティストが参加。今回は県内に限定し、44組が出演予定。障がいの有無やジャンルなどは問わず、ギターやピアノの弾き語り、バンド、相撲甚句、和太鼓、吹奏楽、ダンスなど、さまざまなパフォーマンスが披露される。
うち半数ほどは障がいのある人で、自閉症のピアニスト・末近功也さん(神戸市)、ダウン症のマリンバ奏者・多田駿介さん(兵庫県川辺郡猪名川町)らも出演する。
会場は▽田園交響ホール西駐車場▽ホール玄関▽大正ロマン館▽円応教篠山教会▽青山歴史村―。午後3時半から田園交響ホールでフィナーレを迎える。
雨天時は時間を短縮し、ホール内で開催する。コロナの拡大状況によっては中止する。
ダンスを披露する「マザーハウスLOVEダンサーズ」(丹波篠山市)のメンバーらは、「かっこよく、楽しくダンスするので、見に来てください」と呼び掛ける。
実行委員会事務局長の山中信彦さん(66)は、「プロの演奏ばかりではないけれど、心を込めた音楽を披露する。県内での開催は丹波篠山だけで、独特の温かい雰囲気を感じてもらえたら」と話している。
詳しい演奏スケジュールなどは公共施設などにあるチラシやホームページ(http://www.ohaie-sasayama.net/)で。