兵庫県丹波市青垣町の国道427号小倉交差点の信号機にスズメが営巣。2羽の親鳥が、信号機背面に空いた配線穴から顔を乗り出すヒナに、せっせと餌を運んでいる。近所の人たちは、「よくぞ、こんな安全な場所を見つけたなぁ」と感心し、無事巣立つよう祈りながら見守っている。
幼鳥が何羽いるのかは不明だが、直径3センチほどの穴から顔を出せるのは1羽。
交差点は青垣地域で最も交通量が多い交差点の1つ。親鳥は赤青黄の信号は”無視”し、通行車両が少ない静かなタイミングを見計らって道路上空を横断。黄色いくちばしを穴から突き出すひなに一瞬で給餌し、すぐ餌を探しに行く。ひなは親鳥が離れると、顔を穴の奥に引っ込める。
「カラスが狙っているけれど、穴が小さくてどうしようもないみたい。ヘビも登って来ないし、セキュリティー抜群」と、交差点の角でガソリンスタンドを営む男性。「雨露もしのげ、店の明かりに寄ってくる虫を簡単に捕れ、餌集めも楽。合理的」と感心していた。