色鮮やかに咲くアジサイをちぎり絵の題材にしようと、兵庫県丹波市立鴨庄小学校1、2年生の計11人が、アジサイを多く栽培する校区内の荻野幸枝さん(75)=同市市島町=宅を訪問した。ルーペを使うなどして詳しく観察したり、花に集まる昆虫に驚いたりと、山間の静かな地域に児童たちの歓声が響いた。
荻野さんは25年ほど前から、所有する山の斜面を利用し、約30種のアジサイを300株ほど栽培。毎年、見頃を迎えると、地域住民らが観賞に訪れる花見スポットになっている。
荻野さんや、自然に詳しい学校支援コーディネーターの高見豊さん(75)=同町上牧=の案内でアジサイのそばを散策。荻野さんは「アジサイは種で増えることもあるけれど、挿し木で増やしています。シカが花を食べに来ることもあるよ」などと語り掛けた。
早速、児童は細かな部分もスケッチ。アジサイに集まる昆虫も観察し、自然に触れあっていた。
2年生の男子児童は「シカがアジサイの花を食べることを初めて知った。特に薄紫色の花がきれいだった」と笑顔だった。