兵庫県丹波篠山市内の池のほとりで動植物を撮影していると、足元をか細い糸が飛んで行った。レンズを向けてみると、そこにいたのは輪っかのようにつながった雌雄の「アオモンイトトンボ」。繁殖の季節だ。
体長は3センチほど。オスの腹部の第8、第9節が鮮やかな空色をしているため、「アオモン」という和名がついている。東アジアに広く分布しており、4月から9月ごろにかけて池や沼などで見られる。
交尾の季節になると、雌雄がつながった状態で飛翔する。少し首をひねってみると、雌雄の輪がハート型に見えなくもない。
愛の飛翔を邪魔しないよう、数枚シャッターを切り、そそくさと現場を離れる。元気な赤ちゃんが生まれますように。
【丹波新聞虫部】