静岡県内の認定こども園の通園バスで園児が置き去りにされて亡くなった事件を受け、兵庫県丹波篠山市立西紀みなみ幼稚園で17日、通園バスを使った非常時訓練が行われた。同園の年長、年少の園児計42人がクラクションを鳴らし、もしもの場面で助けを呼ぶ方法を学んだ。
保護者からの要望を受けて実施。同園が実際に利用する通園バスで行った。あらかじめ、近隣地域の自治会長には、訓練を実施することを伝えた。
通園バス運行管理者の細見亨弘さん(44)や教諭らが見守る中、園児が一人ずつクラクションを鳴らしていった。手だけでなく、非力な園児向けの手法として、体重をかけて尻や水筒を使って鳴らす体験も。教諭が車の窓やドアの開け方なども教えた。
年長組の渡辺光さんは「(クラクションを)押すのは意外と簡単だった。音がおっきかった。閉じ込められたときにはちゃんと押す」と話していた。
同園では、約30人の園児がバスを利用。園児がバスに乗り込む際には、添乗員や教諭が毎回、利用する園児が記載された名簿を確認してチェックしている。