振り込め詐欺の被害を未然に防いだとして、篠山警察署(日高一行署長)は5月10日、JA丹波ささやま篠山支店(兵庫県篠山市黒岡、稲川裕典支店長)の職員、寺本美和さん(49)と森郁実さん(23)に署長感謝状を贈った。
同署によると、先月18日午後零時半ごろ、来店した市内の75歳女性が窓口で定期貯金を解約し現金900万円を引き出そうとした。窓口の森さんは高額出金であることから使い道を確認したところ、女性が「大変だ。泣きそうや」などと動揺した様子を見せたため、上司の寺本さんに相談。寺本さんが別室で女性に事情を尋ねたところ、「息子が株で損をしたと言っている。そのお金を勤務先の会社が立て替えている」などと話したという。
女性宅には前日の17日から、息子の実名を名乗る男から電話があったという。同署は、各地で息子の名をかたった同様の事案が多発していたため警戒していた。