兵庫県丹波篠山市立多紀小学校2年生25人が同校で、地域の伝統行事「亥の子」を体験した。ゲストティーチャーの久合田均さん(86)=同市草ノ上=から、亥の子のいわれを学んだ。わらを束ねた「わら鉄砲」を手に、地域に伝わる独特の歌を歌いながら、「ぽんぺらぽん」と地面をたたいた。
ふるさと教育の一環。保護者約15人も参加した。
久合田さんは同行事について「子どもが大人と一緒に、苦心して作った農作物の収穫の喜びを表す行事。11月の『亥の日』に行われる」と説明した。
その後、この日のために手作りしたわら鉄砲を、児童全員に“プレゼント”。児童たちは、草ノ上集落で伝わる「いのこのもちいわいましょう くらにせんごくつんどいて おみきをそなえていわいましょう ぽんぺらぽん ぽんぺらぽん」という歌を、元気に歌いながら地面をたたいた。
保護者の一人が「おくどさんのねどこには」「ぽんぽらぽん」という、近くの山田集落に伝わる歌詞を紹介する場面もあった。
児童の一人は「亥の子は初めて知った。たたくのが楽しかったし、またやりたいなと思った」と顔をほころばせた。