「昭和レトロ」 ”40年代の茶の間”細部まで再現 駄菓子店に電化製品や文具並べ

2023.01.13
たんばのお出かけ情報地域

「昭和にどっぷり漬かった人には懐かしさを、若い人にはこんな時代があったんだという空気感を味わってもらえれば」と話す余田さん=兵庫県丹波市市島町酒梨で

懐かしい風情がある「駄菓子屋さん」として人気の余田商店(兵庫県丹波市市島町酒梨)で、昭和40年代の“お茶の間”を再現した展示会が開かれている。ちゃぶ台や火鉢、黒電話や脚が付いた白黒テレビなど、昭和にタイムスリップしたかのような雰囲気で満たされている。同店の余田康夫さん(62)は、「昭和の良き時代が忘れ去られようとしている。昭和にどっぷり漬かった人には懐かしさを、若い人にはこんな時代があったんだという空気感を味わってもらえれば」と話している。15日まで。

 

勉強机のコーナー

駄菓子販売スペースの隣の6畳間に再現。自宅や妻の典子さん(56)の実家に眠っていたものが中心で、インターネットで購入したり、同級生の友人から借りたりしたものもある。

NEC製の白黒テレビは昭和35年製造。「修理に出し、“同い年”のテレビに映像が映るようになった時は感激した」と余田さん。「ジャングル大帝」のアニメなど、懐かしの映像を流している。

昭和に活躍したおもちゃや台所用品の数々

水屋だんすのそばには、ガラス魔法瓶ジャーや電気炊飯器などの台所用品を配置。康夫さんが使っていた文具や本などを並べた勉強机のコーナーには、「ドハマリしていた」という天地真理さんが表紙の雑誌付録カレンダーも。このほか、おもちゃのコーナーなどもある。

昭和44年の消印があるはがきを壁掛け袋に差したり、土曜日に3時間の勉強があった「じかんわり」をパソコンで作って貼ったりと、イメージを壊さないよう細部まで徹底的にこだわった。

以前、倉庫にあった電化製品などを同店のインスタグラムに掲載したところ、「懐かしい」という反響が多く寄せられたという。自身が小学生時代を過ごした昭和40年代を再現することで、子どもの頃の雰囲気を懐かしむとともに、来店客にも“昭和レトロ”を味わってほしいと企画した。

余田さんは「頭の中で描いていたものができた。生まれた年代によって受け止め方は違うと思うので、それぞれ楽しんでもらえれば」と話している。

午前9時―午後6時。期間中、昭和に流行したお茶容器「ポリ茶瓶」入りの駄菓子セットを200円で販売。

 

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