家族への感謝込め お弁当コンテストで高校生2人入賞 地元食材ふんだんに

2023.02.20
地域

 

加古さんの優秀賞受賞作品「めざせ!半径8km以内弁当」(提供)

兵庫県内の小中高生を対象に、県などが募っていた今年度の「お弁当・おむすびコンテスト」の弁当部門で、有馬高校2年の加古わかなさん(同県丹波篠山市立篠山東中出身)が優秀賞に、篠山産業高校1年の大前楓夏さん(同市立丹南中出身)が佳作に選ばれた。弁当に込めた、身近な人たちへの感謝の思いが実を結んだ。

優秀賞を受賞した加古さん

「おいしいごはんを食べよう県民運動」の一環で25回目。募集テーマは「ひょうごの味覚!手軽でおいしいごはん弁当」で、▽大切な人への感謝や愛情を伝える▽ごはんが主体▽県産米のほか、県産農産物を3品以上使用―などが条件。弁当部門には、4813点の応募があり、最優秀賞1点、優秀賞5点、佳作2点を選出した。

◆自宅近くで収穫の食材使用 「半径8km以内弁当」

加古さんの作品名は「めざせ!半径8km以内弁当」。コシヒカリや黒豆、山の芋、パプリカなど、自宅のある丹波篠山市福住地区から半径8キロ圏内で採れた食材をふんだんに使い、6種類のメニューを作った。

黒豆梅干しご飯は、梅干しを入れて炊くと、色合いが鮮やかな紫になるという、地域の人の知恵を生かした。鶏もも肉の山の芋くるみ揚げ焼きは、「母のアドバイスを参考に、『ふわっ、さくっ』とした食感になった」と話す。

「いつも自分の食卓には地域の食材が出る。そのまま食べてもおいしいほどの野菜を作ってくれている農家の方と、ご飯を作ってくれる母への感謝の気持ちを込めた」と言う。優秀賞という結果に「すごくうれしい。夏休みの宿題で作ったので、選ばれたと聞いた時はびっくりした」と笑う。吉報を知り合いの農家に伝えると、「おめでとう」と、キューバサンドを買ってもらえたという。

将来の夢はショコラティエと言い、「大きな大会で賞を取れて、受験に向けてより頑張ろうと思えた」と前を向いている。

◆猪・鶏・牛肉たっぷり 「田舎弁当」

大前さんの佳作受賞作品「田舎弁当」(提供)

大前さんの作品名は「田舎弁当」。両親向けに2人分を想定して作った。1個は、丹波篠山産の猪肉を使ったしぐれ煮丼。もう1個は篠山牛のもも薄切り肉を使った八幡巻きや、丹波地鶏を使った照り焼きチキンなどを詰めた。

肉類が多い分、ニンジンやゴボウ、オクラ、トマトなどの野菜類を多く盛り込んで、彩り良く、栄養面も工夫した。「共働きにもかかわらず、送迎や食事などで支えてもらっている。このお弁当を食べて元気になってほしい」との願いを込めた。

受賞を喜ぶ大前さん

「これまでコンテストで入賞したことがなかったので素直にうれしい」と笑顔。「将来は父と同じ料理関係の仕事に就きたい」と話していた。

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