丹波で昔から行われてきた、猟犬を使い鉄砲でイノシシを仕留める「追い山猟」文化を継承する足立岳比古さん(63)=兵庫県丹波市氷上町香良=が5月20日、自宅敷地内に設けた猟犬の訓練施設「丹波猪犬(ししいぬ)訓練所」で犬の訓練会を開く。東は岐阜、西は岡山から猟友が犬を伴って来丹、ドッグランの中でイノシシと対峙させ、犬の適性を見る。
足立さんによると、良い猟犬は「遠い所からイノシシがいることを知らせてくれる」「イノシシの後ろ脚にかみつくなど、ちょっかいを出して足止めする」のいずれか。生まれ持った才能で、訓練によって仕込めるものではないという。才能が開花するタイミングがまちまちのため、訓練会でイノシシに立ち向かわせることで才能が開花したかどうかや、猟犬として役立つか否かが見極められるという。
これまで全国の仲間に呼びかけ、愛好家だけで訓練会を開いていたが、地元で後継者を育てたい思いが強くなり、追い山猟に興味がある若者に見てもらおうと、公開を決めた。