兵庫県丹波市氷上町石生の画家、足立慎治さん(44)が、新世紀美術協会主催の「新世紀展」で東京都議会議長賞を受賞した。2年連続入賞で、全576点の応募のうち、足立さんは出品2点が入選、うち1点が上から4番目にあたる同賞に選ばれた。
受賞作のタイトルは「春しのびよる」(油彩、194センチ×162センチ)。つぼみをつけた桜の枝の影と、赤いワンピースを着た3歳の娘を大胆な構図で描き、“これから始まる何か”を表現した。近所の水分れ公園の壁に映る桜の影が印象に残っており、「いつか絵にしたいと思っていた」と足立さん。娘と公園で遊ぶ中でインスピレーションがわいたといい、「半分は自分の意図だが、もう半分は娘が描かせてくれた」とほほ笑む。
東京都美術館で5月12―18日まで入賞作が展示されたのに続き、6月20―24日に神戸市の原田の森ギャラリーでも巡回展が開かれる。