兵庫県丹波市立南小学校の3年生17人がこのほど、ケージで飼育していたオオムラサキ4匹を野外に放蝶した。いずれも雌。手を離すと、ひらひら羽を動かし、またたく間に見えなくなった。児童は「雄を見つけ、子孫を増やして」と願っている。
丹波の森公苑が丹波地域の小学校15校を含む約20施設に配った幼虫の一部がかえった。
同校は5月11日に幼虫5匹を譲り受けた。3年生が、アリやクモなどの虫をケージの外に追い払い、虫が中に入らないよう網の破れた個所にテープを貼るなど、外敵から守りつつ観察を続けた。
20日ごろから羽化が始まり、羽が黒色の雌ばかりだった。もう1匹サナギがいるとみられ、羽が青い雄が見られることを期待している。
児童たちは、「羽が大きく、きれいな模様があった。幼虫も大きかった」と観察の感想を話した。