兵庫県丹波市社会福祉協議会(田口勝彦会長)が展開する、支援を必要とする人に食料品などを届ける事業「しゃきょうたすけあいフードドライブ」に、味付けのりやふりかけで知られる食品メーカー「大森屋」(本社・大阪市)が賛同し、自社商品を毎月提供することで両者が合意した。同社は昨年、自社商品を丹波市内の福祉施設や教育施設などに寄贈した。
のりやふりかけ、スープ、茶漬けなど、誰もが親しみやすい食品を毎月200個ほど届ける。市社協は各支所に分配し、生活に困っている人や子ども食堂を行う団体などに無償で提供する。
同社の関西物流センター長を務める足立文彦さん(47)=神戸市北区=は、丹波市山南町出身。食品ロスを減らしたいとの観点から、昨年、商品の運送業務でつながりがある大伸急行(氷上町氷上)専務の北野有作さん(48)=同町=が間に入る形で、自身の地元の各施設に味付けのり6150個を寄贈した。
同社は以前から、子ども食堂をはじめ、より広く困っている人に食品を届けられないかと検討。今回も北野さんが橋渡し役となり、フードドライブ事業を展開する市社協と食品提供に関する合意に至った。
市社協本所で開かれた合意会見で、同社の稲野達郎社長は「特に子どもたちにおなかいっぱいご飯を食べてほしい。今後もいろんな形で支援できれば」と述べた。田口会長は「民生委員・児童委員や地域の人の力を借りながら、多くの人に善意を届けたい」と話していた。