景観良好に植物群生も
自宅近くに所有する竹林を3年ほど前から整備している。枯れた竹が倒れ、昼間でも薄暗かった約1・5ヘクタールの竹やぶが、今では日が差し込み、明るい竹林へと変わった。竹林からは、西紀地区の田畑や山々、地元のシンボル「黒豆の館」を望むことができるようになった。小道沿いに竹林が続く様子は京都・嵐山の「竹林の小径」をイメージさせるほどに。花を咲かせる植物の群生も見られるようになった。「3年前からは想像もつかなかった状態になった。さらに整備を進めて、景観を良くしていきたい」
近所の人の所有地も含めた自宅裏周辺が竹やぶでうっそうとしていた。近所の人がその一部を開墾した時、「こんなにきれいになるんだ」と思ったのが整備のきっかけ。近所の人にも手伝ってもらいながら、間伐を始めた。作業を進めるうち、「竹林独特の爽やかな空気感、風、音。雑木林とは違う心地よさ」を感じ、熱中した。
「竹やぶの整備はストレス発散になり、きれいになると、その成果がすぐに分かって達成感がある。景観も良くなり、タケノコがたくさん出るようになった」と実感。さらに、神戸大学生が利活用の研究の場に使ったり、ノルディックウォーキングのコースになったり、友人がタケノコ狩りに訪れたりと、「人とのつながりが増えた」と喜ぶ。
「周辺にはまだまだ竹やぶがあり、1人でやるには限界がある。広く整備するにはどうしたらよいかと、整備を継続させるための収益が出る利活用の仕方や、竹林の景観の生かし方などを考えている。今後は積極的に先進地に行って研究したい」。66歳。