兵庫県丹波市立竹田小学校で5日、同市俳句協会による俳句教室があった。芸術の秋の到来を前に、1―3年生の37人が夏と秋の季語を交えながら、自分たちの思い出を自由な発想で句にした。
同協会の役員3人が指導した。3年生の教室では、同市柏原町出身で江戸時代の俳人、田捨女(でんすてじょ)が6歳の時に詠んだ句「雪の朝 二の字二の字の 下駄の跡」を紹介。児童たちにどんな情景が思い浮かぶかを考えさせた。
「友だちと同じことではなく、自分だけがしたことを言葉に出したら一番楽しい俳句になる」とアドバイス。児童たちは指を折りながら一句をひねり、紙に書き出した。「ねむるころ せみがミンミン いつまでも」「あきのよる リーンリーンとむしのこえ」といった感性が光る作品が数多く飛び出した。
3年生の児童は「季語を選んで一つの俳句にまとめるのが楽しかった」と話し、別の児童は「最初は面白くない句だと思ったけれど、書いてみたら面白くなった」と笑った。