兵庫県丹波篠山市立八上小学校に、国内外で活躍する「東京混声合唱団」のメンバー約30人が来校し、全校児童を前に歌声を披露した。芸術の秋に児童たちは、一流の合唱団が奏でる声という“楽器”に目を丸くしつつ、全身で音楽の楽しさを味わっていた。同合唱団は、文化庁の学校巡回公演事業として来校した。
日本や世界の歌などさまざまな楽曲を披露。大阪の小学1年生が書いた詩から生まれた「せんせい」では、情感たっぷりに詩を朗読した後に合唱し、児童たちはメロディーが乗ることで雰囲気が一変する様子にびっくり。「フニクリ・フニクラ」では、にぎやかなステージに手拍子を打ち“ノリノリ”で音楽を楽しんだ。団員が四方八方に分かれた位置から歌い上げた「追分節考」は、その独特な世界観に酔いしれた。
また、児童も一緒に校歌や「校舎のうた」を歌う場面もあり、自分たちの声とプロの声が混ざり合う喜びを体験した。
6年生の児童は、「自分たちとはレベルが違うし、とにかくハーモニーがきれい。おなかに音が響いて驚いた」と笑顔。同校音楽科担当の田村博子さんは、「鳥肌が立つくらいすごい。子どもたちが耳と目と心で、ビンビンに音楽を感じてくれたらうれしい」と話していた。