亀井さんから手ほどきを受けながら、コンバインで稲を刈っていく学生＝兵庫県丹波市柏原町南多田で

兵庫県丹波市柏原町南多田の亀井剛さん（73）が管理する田んぼ（約2アール）で、神戸松蔭女子学院大学（同県神戸市）で食ビジネスを学ぶ学生4人が、コンバインを使った稲刈りを体験した。5月には手植えも体験しており、収穫までの農家の苦労を感じ取った。

神戸市灘区の老舗米穀店「いづよね」の店主、川崎恭雄さん（50）が亀井さんの親戚で、同大学で食ビジネスを学んだ社員がいる縁で、亀井さんが初めて、同大学の地域インターンシップとして農業体験を受け入れた。

2年生2人と、同店への入社が内定している4年生2人が体験。一人ずつコンバインに乗り込み、亀井さんから操作方法を教わりながら、自分たちで植え、成長した黄金色の稲を刈り取っていった。秋とは程遠く感じる暑さで、作業後にはタオルで汗をぬぐっていた。

4年生の一人は「粉じんが舞う中、稲と稲の間に刃を入れるのが難しかった」と苦笑し、「産地を訪れ、自分たちが取り扱うものがどう育っているのか分かるのがありがたい」と感謝していた。