樹高約30メートル、幹回り約11メートルと近畿地方最大で、兵庫県の天然記念物に指定されている常瀧寺(丹波市青垣町大名草)の大イチョウのライトアップが始まった。異様な存在感を放つ巨樹が暗闇に幻想的に浮かび上がり、見物客を魅了している。
「常瀧寺の大イチョウ再興プロジェクト」が主催する山歩きイベントで企画。初めてライトアップした昨年は1日限りだったが、今年は4日間行う。2日目の19日には、県内各地だけでなく、福島、福井など遠方からの来場もあった。
およそ30分かけ、足元をライトで照らしながらなだらかな登山道を進むと、樹齢1300年と推定される巨大なイチョウが姿を現した。地元から見物に訪れた女性は「思ったより大きい。空の暗さが相まって際立っている」とほほ笑んだ。
同プロジェクト代表の藤田元太さん(34)によるとイチョウの色づきはまだ2、3割程度という。「木というよりも得体のしれない生き物のよう。生命のエネルギーや自然の神秘を共有してほしい」と話す。
25、26日にもライトアップを行う。