「今できることを」 元プロサッカー選手・小山さん語る 子どもたちに「夢持って」

2024.01.06
地域注目

児童とのサッカー対戦で華麗なプレーを見せる小山拓土さん(左)=兵庫県丹波篠山市東浜谷で

著名な卒業生から学ぶ「夢プロジェクト」を展開している兵庫県丹波篠山市の岡野小学校で、同市唯一のプロサッカー選手だった小山拓土さん(40)が講演し、児童たちとサッカーをして交流した。小山さんは「何か一つ夢を持ってほしい」と語りかけた。

小山さんは2歳差の兄の影響で、小学3年から地元の篠山FCでサッカーを始め、6年生時には県選抜に選ばれた。篠山中学校の部活動でサッカーを続け、高校は名門、滝川第二のセレクションに合格。1年時に全国選手権ベスト4に貢献した。2001年、当時J1だったジェフユナイテッド市原に入団。04年にJFLの大塚製薬、05―08年はJ2だった徳島ヴォルティスでプレーし、リーグ戦で通算5得点を挙げた。09年から社会人のバンディオンセ加古川でプレーし、11年に引退した。ポジションは高校生までフォワード、プロになってからは主にミッドフィルダーで活躍した。現在は大阪市のイーデススポーツクラブで子ども向けにサッカーや体操を教えている。

児童を前に講演する小山さん

講演で小山さんは、「10歳の時にJリーグが開幕し、サッカー選手がかっこよく見えて、Jリーガーになるという夢を持った。小中学校ではサッカーに打ち込み、国立(競技場)でプレーしたいという小学生からの目標を高校1年時にかなえた」と振り返った。高校は寮生活で、「人として大事なことも教わった。相手の目を見てあいさつすることを徹底し、知らない人でも校内にいる人にはあいさつした。あいさつを大事にしてほしい」と呼びかけた。

児童たちからは、プロ時代の練習時間や、けがをしたときの過ごし方のほか、小学生時代にサッカー以外でやっていたスポーツを聞かれると「ミニバスケットボール、ソフトボール、水泳」と答えた。「夢をかなえるために必要なことは」との質問には、「夢をかなえるための行動を逆算して考えて。自分が今できることをやることが大切」とアドバイスを送った。

講演後はグラウンドで、「ドリームマッチ」と称して児童18人が、小山さんと保護者の計7人と対戦。児童たちが小山さんのドリブルやパス、シュートを体感した。

5年生の児童は「トラップとかパスの時に周りの状況をすごく見ていた」と感心。6年生の児童は「諦めない心が大切だと思った」と話していた。

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