兵庫県丹波篠山市内で桜の植樹や保護、育成活動を行っている「ささやま桜協会」(酒井克典理事長)が「桜めぐり」を行った。参加者約50人がバスに乗り、丹波篠山総合スポーツセンターや文保寺、篠山城跡など市内13カ所の桜の名所を、専門家の案内で巡り、桜花爛漫のひとときを楽しんだ。
案内・解説役は、同協会の桜守、吉良勉さんが務めた。
花見の定番品種のソメイヨシノなどは散り、葉桜になろうとしていたが、八重桜は見頃。吉良さんは、同市西吹の篠山川の左岸堤防の並木は丹南中学校1988年度卒業生が卒業記念として、同協会の前身「丹南町桜協会」と一緒に植樹したことや、9種類の八重桜とソメイヨシノの計10種類が6―7メートル間隔で植えられていることなどを説明した。
また、「個人的にもお気に入り」とする八重桜「松月(しょうげつ)」の前では、「周りのピンク色が濃く、中央が白く抜けていて、八重桜の中でも非常に上品な品種。樹形も低いため、家庭で植えても大丈夫」などと解説した。
同市今田町から参加していた60、70歳代の夫婦は、「ドライブでよその観光地に出かけ、花見を楽しむことがあるが、地元の桜は素通りしていた。きょうは専門家の解説もあり、改めて丹波篠山の桜の美しさに気づいた」とほほ笑んでいた。