スローフードやオーガニック食文化を世界に広めたアメリカのレストランオーナー、アリス・ウォータースさんの来日ドキュメンタリー映画「WE ARE WHAT WE EAT―未来につなぐおいしい解決策―」の上映会が5月25日、丹波の森公苑(兵庫県丹波市柏原町柏原)多目的ルームで開かれる。午前10時半からと、午後3時20分からの2回。主催する有機農家グループ「篠山自然派」の加賀野安那さん(36)は「食や環境などの問題に対して、見た人がそれぞれ、食を通じた“解決策”を実践するきっかけになれば」と来場を呼びかけている。
スローフード講座「丹波スローフードアカデミー」を開いていた丹波地域の30歳代の5人が企画。地域で食に携わる人たちによるクロストークのほか、容器持参で量り売りなどもする「ニードマーケット」も広場で同時開催される。
映画は、昨年10月にアリスさんが、日本各地のスローフード文化が根付く地域や学校などを訪れ、学校給食を味わったり、生産者や料理人と触れ合ったりする様子を追ったもの。上映時間66分。
「信念を持って取り組んでいる人たちが勇気をもらえる映画」と加賀野さん。アリスさんは、学校菜園で育てた野菜を子どもたちが調理して食べる食育活動にも力を入れており、「教育に携わる人たちや子どもたちにもぜひ見てほしい」と話す。
鑑賞チケットは大人1000円、20歳以下無料。当日購入もできるが、下のQRコードから事前予約が望ましい。子ども連れや抱っこでの鑑賞も可。
クロストークは、有機栽培にこだわる同県丹波篠山市内の飲食店経営者や農家3人が登壇。カフェ「サンライスキッチン」の村上百合子さん、「マグナムコーヒー」の古荘利治さん、有機栽培農家の酒井菊代さんが、それぞれの実践を語る。午後1時から。参加無料。
ニードマーケットは、午前10時―午後3時。野菜、パン、菓子、メキシカンプレートなどの飲食、エコ雑貨などの販売、ワークショップなど約35ブースが並ぶ。サンライスキッチン、マグナムコーヒーも出店する。包装を行わない販売のため、カップや袋などの容器持参を呼びかけている。