兵庫県丹波市の青垣シルバーコーラスが、丹波年輪の里(同市柏原町)のベトナム料理レストラン「ZO」を訪れ、歌や会話でベトナム人と交流した。ベトナム人たちは、平均年齢80過ぎの団員に「ベトナムにはこんなに元気なおばあちゃんたちはいない」と舌を巻いていた。
「ベトナム人と日本人を仲良しにしたい」と、母国料理の店を開いた店長のグエン・ヴァン・ヒエウさん(31)の思いに共感した、同コーラス指揮者で最年長の宮本幸代さん(90)=青垣町=が交流を提案。団員12人と、市内の事業所で働くグエン店長の友人ら20、30歳代のベトナム人が10人ほど参加した。
宮本さんが仕切り、手旗の国旗を振り、両国の国家をそれぞれ合唱。全員で「たなばたさま」「富士山」の童謡・唱歌や、手遊び「あしぶみたんたん」などを日本語で歌った。ベトナム人たちは平仮名で書かれた歌詞に目をやりながら、分かるところだけを歌ったり、振り付けをまねたりし、終始照れ笑いを浮かべながら合同ステージを終えた。
ベトナム中部出身で来日10年のムインチャオ・タオさん(35)は「みんなに会えて楽しかった。仲良くなった。何かあったら手伝いますよ」と言い、グエン店長は「日本のお年寄りはめちゃ元気。歌もうまい。ベトナムの90歳は寝込んでいるよ」と笑っていた。
宮本さんは「とても良かった。ベトナムの歌を歌えればなお良かった」と話していた。