発見現場を特別開放

2007.08.23
丹波の恐竜

 丹波市山南町上滝のティタノサウルスと見られる恐竜化石の発見現場で18日、 「1日オープンキャンパス」 (上久下地域自治協議会など主催) が開かれた。 参加者たちは、 恐竜化石が見つかったのと同じ篠山層群 (白亜紀前期、 1億4000万年―1億2000万年前) の地層に立ち、 発見者の1人、 村上茂さん (62) の説明に耳を傾けた。
 化石を探して沢歩きをしていた村上さんと、 足立洌さん (63) が、 昨年8月7日に発見。 今年1月に県立人と自然の博物館 (三田市) が、 国内最大級の草食動物の化石発見と発表した。 発表以来、 現場への立入りは制限されており、 「1日限り」 特別開放された。
 化石が見つかり、 発掘作業が行われた場所は、 盗掘防止のためコンクリートで塗り固められており、 発掘時に撮影した、 化石が連なって並ぶ画像の実物大コピーを置いて状況説明に使った。 化石が見つかったすぐそばのむき出しの暗い赤色をした泥岩層では、 化石を探そうと、 子どもたちが指で軟らかい地層をほじっていた。
 村上さんは、 「来てもらって良かった。 足を踏み入れてもらうことで、 参加者に新しい感動を与えられたよう。 化石を入り口に、 地学そのものに興味を持ってもらえれば」 と笑顔。 発掘作業のようすを3、 4度見学に訪れていた足立寛君 (6) =氷上町市辺=は、 「初めて近くで見られてうれしかった。 僕も化石を掘りたい」 と喜んでいた。

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