兵庫県丹波篠山市西紀地区を会場に28、29の両日、ランニングイベント「山賊ワイルドラン&炎の宴in丹波篠山」が開かれる。2022年から始まった企画の第3弾で、約26キロのコースを走りながら、間伐作業や農作業などを体験したり、木を背負って走ったりし、“山賊”になりきってミッションをクリアしていく新感覚のファンラン。主催者らは、「回を重ねるごとにリピーターが増えている。丹波篠山に顔見知りが増えることで、マラソン以外でも遊びに来ている人もいるよう。さらにいろんな輪が広がればうれしい」と参加を呼びかけている。定員100人。20日締め切り。
4人1組のチームで参加。個人参加の場合は、当日、チームをつくる。
28日午後3時から同市西紀北地区にある「丹波篠山キャンプ場やまもりサーキット」(同市遠方)で前夜祭「炎の宴」を開催。参加者同士で焚火を囲み、地酒に舌鼓を打ちながら、「山賊飯」がテーマのキッチンカーの料理を楽しんだり、まき割りを体験したりする。
テントなどで一夜を過ごし、翌朝、ランをスタート。各スポットで、西紀北小学校の児童たちが制作し、丹波篠山の魅力を詰め込んだクイズに答えながら西紀地区を南下する。
「八百材舎BASE」(同市倉本)では間伐作業を体験。木を背負って走り、NPO法人「バイオマス丹波篠山」に納品する。
落花生の収穫も行いながら進み、折り返し地点の黒豆の館(同市下板井)ではささやまサイダーで水分補給。再びゴールとなる同キャンプ場を目指す。
タイムや担いだ物の重量、ファッションなどで競い、優勝者には“伝説の宝”の地酒「鳳鳴」や米、農産物などが贈られる。
神戸市を拠点に産官学民連携事業を手がける「リベルタ学舎」とやまもりサーキット、里山保全と地域の事業創出に取り組む株式会社「ミドリカフェ」、神戸学院大学現代社会学部のゼミでつくる実行委員会が主催する。
参加費8800円。インターネットサイト「ランネット」などから申し込む。「山賊ワイルドラン エントリー」で検索を。
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ワイルドランを開く神戸学院大の学生らが12日、西紀北小を訪問。3、4年生にイベントの趣旨を説明し、コースの中で使うクイズを制作した。
学生らは、「丹波篠山の魅力を広く発信するイベント。みんなの力を貸して」と呼びかけ、3班に分かれてクイズを作った。
児童たちは夏休みにさまざまな問題を考えてきており、特産の黒大豆や夏のデカンショ祭、難読地名など、多彩な内容が出そろった。
児童は、「クイズ作りは楽しかった。ランナーの人が楽しんでくれたらうれしい」とにっこり。同大学の坂本陽菜さん(3年)は、「地元の子どもたちが考えてくれたので、地元らしさがたっぷりのクイズ。丹波篠山に詳しくなってもらえたら」と意気込んでいる。