人間の年齢でいえば80―90歳に相当するという満17歳の長寿犬を祝福する式典が30日、兵庫県丹波篠山市の四季の森生涯学習センターであった。狂犬病の予防注射を接種したことを条件に、同市と摂丹獣医師会が毎年表彰している。愛犬に深い愛情を長年注ぐ飼い主19家族31人と9頭が出席し、長生きを祝った。
オスのポメラニアン「チロ」は1歳の頃、諸事情により飼えなくなった家庭の元から引き取られ、縁あって飯田進さん(同市住吉台)の家にやってきた。妻の良子さんによると、初めの頃は気性が荒く、怖がりだったが、次第に懐き、すっかり「大事な家族の一員」になった。
年を取った今でも、硬く小粒なペットフードをたいらげ、外を元気に走り回っているという。良子さんは「もう限界は超えているかもしれないが、病気をせず、長生きしてほしい」と、愛犬に優しい眼差しを向けた。
今年度の受賞対象は28頭だった。