2024年 丹波市長選挙・立候補者アンケート

2024.11.14
丹波市丹波篠山市地域地域注目選挙

前川 進介氏(46) 山南町南中 無・新

水道基本料金を半額に

―最も力を注ぎたい市の課題と、その対応は
水道料金が高過ぎる。年間3億円分の水が漏れ出し、その漏水を止める工事に2億円をかけ、合計5億円以上の損失が出ているからだ。また、水圧が高いエリアで漏水が多発しているのに、減圧工事をしてきていない。必要以上に高い水圧を落として漏水を減らし、経営を健全化させる等で水道基本料金を半額にする。

―人口減少に歯止めをかける具体的な施策は
25―39歳の女性は男性より約500人も少なく、少子化の要因だ。そこで、女性の意見を市政に反映するための諮問機関「女性議会」を設置。女性が暮らしやすい環境を整え、若い女性の移住を促す。市内のひとり親家庭への支援を充実させ、より暮らしやすい環境を求める全国のシングルマザーを誘致する。

 

―過疎化が著しい市内周辺部への対応は
周辺部から中心地に引っ越す市民は多いが、移住希望者は自然豊かな周辺部を好むため、各人が望む場所で暮らせるよう、特に移住希望者の受入を強化する。山南は移住者が少なく、企業誘致等で移住者を増やす工夫をする。周辺部には高齢者タクシーチケットを増額して利便性を高める。

 

―市の経済を活性化させる具体的なアイデアは
廃校活用の陸上養殖等、地産地消やSDGsの観点を重視した地域課題解決型の企業誘致で経済を活性化。主に国からの財源を活用して行政が設備投資した施設に企業を誘致するため、事業開始からキャッシュフローがよく、相応の賃金が払える。SDGsのビジョンを共有できる市外の人々の移住と就職を促し、市内企業の人手を奪わない。

 

―市政や地域づくりに女性の意見を反映させる具体策は
シングルマザー部会、UIターン部会等を持つ諮問機関「女性議会」を設置。女性ならではの意見を市政に反映させる。また役員に積極的に女性を登用している自治会があることや、原則、女性にも評決権があることを全自治会に周知し、女性の意見が反映される地域社会を実現させる。

【まえがわ・しんすけ】農家民宿経営。元市議会こどもの権利に関する理念条例調査研究特別委員長。選挙のキャッチフレーズは「若い力で、丹波市を変える!」

 

林 時彦氏(70) 春日町野上野 無・現

生活寄り添う施策継続

―最も力を注ぎたい市の課題と、その対応は
人口減少への対応だ。今、市に住んでいる人の転出を抑えることは、人口減少対策になる。物価高で生活が苦しい。ごみ袋の半額化を実施したように、生活者目線の政策を続ける。4度で総額24億円分を発行したプレミアム商品券の発行を継続する。合わせて「帰ってこいよ」でUターン者や移住者を呼び込んでいく政策を続ける。

―人口減少に歯止めをかける具体的な施策は
歯止めをかけるまではならないが、転入転出の差を縮め、減少をゆるめることはできた。一定効果を上げている学卒者の市内事業所への就職支援金などの「帰ってこいよ」政策を充実させる。若い世代に転出されないように、学校給食の無償化などの子育て施策を充実させる。地場産業を施策で応援し、雇用を守る。

 

―過疎化が著しい市内周辺部への対応は
暮らしやすさを維持するため、市の中心部に都市機能の一定の集積を図るとともに、周辺地域の拠点において支所を整備し、生活・サービス機能の維持・充実を図る。地域環境の保全と活性化を両立し、地域の特性に応じた土地利用を推進するため、都市計画法に基づく用途地域の見直しなどによりバランスのとれた土地利用の規制と誘導を推進する。

 

―市の経済を活性化させる具体的なアイデアは
市には全国的なシェアを誇る企業が数多くあるが、どの企業に聞いても人材不足を訴えておられる。奨学金を背負って卒業した若年層の返済を企業と市が連携して返済応援し、後継者、人材確保に繋げ、子育てや介護など様々なライフステージにおいて、離職せず働き続けられる労働環境を整備する必要がある。

 

―市政や地域づくりに女性の意見を反映させる具体策は
若い世代の地元への定着・回帰を促すため、住まいや仕事・子育て支援など、様々な分野が連携し生活を支える制度を展開し、仕事にやりがいを持ち自立して生活できる環境整備に努める。産休や育休制度を充実・拡充し、職場復帰を応援する。

【はやし・ときひこ】市長。元市議会議長。元建設会社社長。選挙のキャッチフレーズは「子どもに『帰って来いよ』といえるまちに」。

 

岸田 隆博氏(66) 氷上町中野 無・新

国内外へ情報発信強化

―最も力を注ぎたい市の課題と、その対応は
人口減少対策だ。労働人口や消費力の低下による経済の悪化、空き家や耕作放棄地など、人口減少は社会の中に様々な弊害をもたらしている。歯止めをかけるために、第1段階として人口減少を緩和する施策を展開する。第2段階として減少しても元気なまちを創るといった2階建ての政策を展開する。

―人口減少に歯止めをかける具体的な施策は
市の人口が減る原因は、若者が戻って来ないことだ。特に女性は戻って来ない。若者の地元就職を後押しするために奨学金返還をサポートし、安心して働ける環境を整える。女性の力が最大限に発揮できる職場環境、継続就業できる環境整備に努め、男女ともに働きやすい環境を実現する。

 

―過疎化が著しい市内周辺部への対応は
周辺部の大きな課題の一つは移動手段。現在のデマンドは町域を超えることができない。移動手段を充実させるため、旧町単位から西部・東部・南部エリアという発想を導入し、旧2町単位によるデマンド運行の可能性を探りより充実させる。また、過疎指定された制度を活用し、過疎地域が抱える課題解決を図る。

 

―市の経済を活性化させる具体的なアイデアは
市には、丹波三宝等世界に向けて発信できるものがある。無いのはそれを伝える情報発信だ。情報発信能力を強化し、徹底して国内外に売り込み、ブランド力を高める。田舎の日常は都会の非日常であり、田舎の普通は都会の特別であり強みになる。「弱み」を「強み」に変える発想の転換を図り、経済を活性化する。

 

―市政や地域づくりに女性の意見を反映させる具体策は
女性の意見を反映することは、教育、福祉など多くの分野で役立つ。委員会や審議会などに女性委員を積極的に登用する。また、自治会でも政策決定に女性が参加できる機会を増やすなど、地域社会における男女共同参画を推進する。さらに、地元で活躍する女性が、意見交換や連携を図るためのネットワークを構築する。

【きしだ・たかひろ】前市教育長。元小学校校長。元市教育委員会教育部長。選挙のキャッチフレーズは「活力あふれる未来へ!」。

 

小橋 昭彦氏(59) 春日町中山 無・新

地域へ投資し経済波及

―最も力を注ぎたい市の課題と、その対応は
市民が分断し、自らのまちに誇りを持てない状況を危惧する。市民が一つになって「やさしく楽しい未来」を目指していくこと。優先して取り組むのはシニア福祉と子育て支援だ。その上で行政による広報力を強化し、シニアにやさしいまち、子育てが楽しいまちというメッセージを内外に伝える。

―人口減少に歯止めをかける具体的な施策は
10年単位での取り組みになるが、①若い女性にとって住みたいと思う環境を整えること②家族を持つことへの将来的な不安を減らすこと③教育環境への魅力を高めること④魅力的な仕事を創出することなどを通して出生率を向上させる。丹波市で家族と暮らす魅力を創出するという基本的な環境整備に投資する。

 

―過疎化が著しい市内周辺部への対応は
過疎化の影響として、地域を担う世帯数の減少と高齢者独居の増加が課題だ。対策として、具体的な将来予測をもとに集落の未来像を共有し、行政と地域に加え民間を含めた支えあいの体制を整備する。一方で、田園風景をゆったり楽しみつつ暮らせる地域として移住者等を受け入れるエリアとしての魅力を伝える。

 

―市の経済を活性化させる具体的なアイデアは
地域振興基金を財源とし、各地域の特色に応じた投資を実施する。柏原ならAIを学べる教育機関の誘致、市島ならこどもプレーパークの整備などを通じ、経済波及効果を導く。また、市としてバイオマスエネルギーを確保し、進出企業はゼロカーボンで運営できるなど企業誘致の魅力向上を図る。

 

―市政や地域づくりに女性の意見を反映させる具体策は
市役所からの女性活躍を進める。女性委員を過半とする官民協働の組織「おもろいやん課」を立ち上げ、市政改革や市政として発すべきメッセージなど、市民に開かれた市役所改革の戦略室とする。
一方でパパ育休100%を目指すなど、男女共同参画を、働く現場でも進める。

【こばし・あきひこ】執筆業。前市議会運営委員長。元市議会副議長。選挙のキャッチフレーズは「やさしく楽しい未来へ」。

岩崎 政義氏(69) 柏原町柏原 無・新

基幹道路に歩道を整備

―最も力を注ぎたい市の課題と、その対応は
市内6町を結ぶ基幹道路、国道175号、県道青垣柏原線の両側に自転車歩道を整備し、住民・通学生徒の安全を確保する。道路管理者の政府、県に要望する。総延長は80㌔程、事業費は100億円以上かかる見込みのため、クラウドファンディング、ふるさと納税で集め、国県に渡す。

―人口減少に歯止めをかける具体的な施策は
結婚する男女を増やすことだ。結婚する人が減り、独身の人が増える傾向が続いている。市で企画し、男女の合コンを年2回程度開催し出会いの場を作る。女性の生理用品を市で無料支給し、女性の負担を減らす。交通量の多い国県道に自転車歩道を整備し、安全を確保する。正規職員を増やし、賃金を増やす。

 

―過疎化が著しい市内周辺部への対応は
家の多い市内中心部も空家が増え、人が減っていると思う。周辺部は家が少なく、空家が多くなると自治会役員のなり手が減り、草刈日役も充分できなくなり村内が荒れ、村の運営が困難な限界集落が増える。最重要なのは、生活道路、市道の維持管理だ。買物等のデマンドタクシーがより必要となる。公民館で茶話会をすればよいと思う。

 

―市の経済を活性化させる具体的なアイデアは
市の産業の中心は農林業と思うが、大半の農家はもうかっていない。商業はさとう、ゆめタウン、ビッグ、コープ、コンビニに皆買物に行き、個人商店はたくさん閉店し、活気がない。工業は氷上町、新井の工業団地や、市内に大きな工場が何カ所かある。農地取得による新規農家、会社を起業する新起業家が多く出てほしい。

 

―市政や地域づくりに女性の意見を反映させる具体策は
市内に女性自治会長はほとんどいない。女性の市長・副市長もいない。女性自治会長が増えて、女性副市長を登用したらよい。女性が働きたいと思う仕事は、男性と同様に受験し、男女を公正に判定し採用することが必要だ。女性が働きやすいよう、男性も家事を分担し、やればよいと思う。

【いわさき・まさよし】農業。元室谷自治会長。元県加東土木事務所道路2課長補佐。選挙のキャッチフレーズは「丹波市内の基幹道路に自転車歩道をつくろう」。

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