「第25回全日本中学生都道府県対抗11人制ホッケー選手権大会」(20分ハーフ)が、福井県越前町で開かれ、兵庫県代表として出場した、丹波篠山市を拠点とする「HC HYOGO HEARTS(ひょうごハーツ。以下、ハーツ)」が男子の部で準優勝した。男子の入賞は初めて。3位入賞した8月の全日本大会(6人制)に続いて、中学2大大会で入賞を果たした。
3年生にとって、11人制となる高校でのプレーの入り口となり、チームの総合力が試される大会。県内のホッケーチームはハーツと甲南中のみで、県代表は全てハーツの選手で構成された。
大会には25都府県が出場。ハーツは初戦の広島戦で、全登録選手22人が出場し、5―3で破ると、2回戦は前年度3位のシード、岩手と対戦。後半に園田海輝さん、野下奏真さんが得点し、2―0で勝利した。
準々決勝は会場が地元の福井と対戦。相手の応援が盛り上がる中、一進一退の攻防となり、前半は0―0。後半14分、相手に先制を許すが、すぐに園田さんがドリブルからゴール前にパスを送り、野下さんが押し込んで同点とした。
ゲームは、23メートルラインからドリブルし、キーパーと1対1で対戦し、8秒以内にゴールするSO(シュートアウト)戦となった。キーパーの山本新太さんの好セーブで、3人連続で失敗に終わらせると、ハーツは1番手の杉田元主将、園田さん、最後に松本太智さんが決め、SO戦3―1で勝利した。
準決勝の岡山戦は前半5分、センターフォワードの園田さんがロングボールを受けてゴール。また、後半5分にも園田さんがシュートを決め、2―0で勝利し、入賞を決めた。
決勝は、6人制で全国1、2位の中学を擁する栃木戦。開始早々、相手ボールを太野垣響己さんがインターセプト、福本陽向さんがドリブルで駆け上がってセンタリングを入れ、中央の市野大貴さんがゴール前に落とし、最後は園田さんが技ありのシュートで先制した。しかし、徐々に押し込まれて4点を失い、1―4で敗れた。
杉田主将は「夏の全国大会は3位という結果で終わったので、絶対に1番になる、という思いで臨んだ。試合後は、その結果を受け入れられなかった。兵庫のホッケーに新たな歴史をつくれたことを誇りに思い、応援をしてくれた方々に感謝したい。後輩には全国1位を目指してほしい」と話していた。
岡花宏明監督によると、3年生を合わせた中学生の部員は過去最多の36人と層が厚くなり、卒業生たちが指導者になりつつあり、全体の技術が上がってきたという。