顔もほころぶ 古刹に彩り、樹齢350年のサザンカ 開花ピークは7日ごろから

2024.12.05
地域注目自然観光

薄紅色の花を咲かせ始めたサザンカの古木と、笑顔で参拝を呼びかける林副住職=兵庫県丹波篠山市今田町今田新田で

兵庫県丹波篠山市今田町今田新田の西方寺(大槻明悠住職)の境内にある樹齢350年超のサザンカ(ツバキ科)が、今年もまた薄紅色の花を咲かせ始めた。

花が少ないこの時期、ほころび始めたサザンカが古刹に華やかな彩りを添えている。同寺によると霜が降りない程度に冷え込み、その後、気温が上がると一気に開花が進むという。「天候頼み。これらの条件が整えば」と前置きしつつ、開花のピークは今月7日ごろを見込んでいる。

樹高4・5メートル、旺盛な樹勢で四方約10メートルに枝を張る。毎年11月下旬から1月にかけて多数の花を付ける。1994年に市天然記念物に、96年に県郷土記念物に指定された。

昨年は、これまでにないほど花付きが悪かっただけに、同寺の林昌伸副住職(55)は、「ようやく咲き出してくれた。ほっとしている」と笑顔を見せ、「雑木林が多い今田町の見事な紅葉(黄葉)や丹波焼、こんだ薬師温泉などと絡めて西方寺にも足を運んでいただき、サザンカを愛で、癒やしのひとときを過ごしてもらえたら」と参拝を呼びかけている。

サザンカと本堂を切り絵で描くなどした4種類の御朱印を用意している。

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