コンクリートの強度と軽量化などを競う、高校、高専対象の「第17回コンクリート甲子園」(同実行委員会主催)の本選が7日、香川県生コンクリート工業組合技術試験センター(香川県高松市)で行われ、兵庫県立篠山産業高校電気建設工学科建設コースの3年生チームが強度部門1位、総合3位に輝いた。
3年生チームは、山口大瀧さん、上田愛留さん、金子アテナさん、徳本雅空さんの4人。
大会には、北は北海道、南は佐賀県の44校45チームが参加。9月の予選は強度部門のみで審査され、事前に作製した直径10センチ、高さ20センチの円柱コンクリートを提出。指定された強度に近づけながら、いかに軽量化できたかを競った。同チームは予選6位で本選枠10位までに入った。
11月下旬に本選で審査される同様の課題を提出することになり、さらなる軽量化を研究。また、本選で追加される、研究過程や成果を発表する「プレゼンテーション」と、同大会の新キャラクターをコンクリートに描く「デザイン」の2部門の対策を練った。
コンクリートは、セメントと水、骨材を混ぜて作るが、同チームは予選では試していなかった“混ぜ方”を試行錯誤する中で、さらなる軽量化に成功。本選では「軽量化でものすごい差をつけ」(原田裕史教諭)、2位を引き離した。
プレゼンは山口さんと金子さんが担当し4位。観覧していた塚本光矢校長は「一番良かった」と評したが、二人は「(10点満点で)7、8点の出来。少し緊張して原稿をちら見した」と課題を挙げた。デザインは8位だった。
山口さんは「優勝を狙っていたので悔しいけれど、強度部門1位で良かった。コンクリートのことが細かいところまで勉強できて良かった」、上田さんは「チームのみんなと試行錯誤して少しずつ良い結果が出てきたことが楽しかった」と喜び、金子さんは「今まで経験がなかったコンクリート作りをいろいろ経験できてためになった」と話した。
原田教諭が建設会社でコンクリート製造に携わっていたこともあり、昨年、初めて大会に参加。昨年は、軽量化は実現できたが、指定強度より高過ぎて予選敗退していた。