2年連続で最優秀賞 全国農産物コンテスト 「農の学校」ホウレンソウの栄養価高く

2025.03.15
丹波市地域地域

最優秀賞に輝いたホウレンソウの栽培を担当した北山さん(右)と高嶋さん=兵庫県丹波市市島町上田で

全国から集まった農産物の栄養価や味を審査する「身体に美味しい農産物コンテスト」(日本有機農業普及協会主催)で、兵庫県の「丹波市立農(みのり)の学校」の生徒が栽培、出品したホウレンソウ「スーパーセーブ」が部門最優秀賞に輝いた。抗酸化力やビタミンC含量、糖度の値が高く、えぐみの要因となる硝酸イオン含量が低い値を示したほか、甘みとうまみのある味が評価された。同校は昨年、カーボロネロの部門で最優秀賞を獲得しており、2年連続の栄冠に輝いた。

平均値と比べ、抗酸化力は1・7倍、ビタミンC含量は1・5倍、甘みは1・3倍と高い値。硝酸イオン含量は検出下限値以下と非常に低かった。味はシャキシャキとした食感や、爽やかな青い風味、余韻の残る甘みとうまみが評価された。

生徒の北山浩治さん(57)と高嶋渓吾さん(25)がメインで栽培を担当し、普段の管理は全生徒で取り組んだ。緑肥をすき込むなどし、10月初めに3つのほ場に種をまいたが、うち2つは湿害や害虫による被害でうまく栽培できなかった。

もっとも水はけが良かったほ場は、順調に成長。二人は、前身の大会で最優秀賞を獲得した経験を持つ同校の専任講師、神川健太さんの指導のもと、土壌を分析し、ミネラルや窒素の配分などに配慮する「BLOF理論」に基づく栽培を実践した。とりわけ、肥料の配合など施肥設計に力を入れた。

共に卒業後は丹波市内での就農を予定している。北山さんは「種をまいてから毎日欠かさずほ場を見に行った。ホウレンソウ部門は競争が激しく、受賞は驚いた。畑の管理は全員で取り組んだので、全員で頂いた賞」と笑顔。高嶋さんは「うまく育たなかったほ場もあり、土質や細かい管理の仕方など、卒業後も勉強を続けたい」と話していた。

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