住民絶句 国内史上最高の41.2度観測のまち 熱中症疑いで3人を搬送

2025.07.30
地域注目自然

国内観測史上最高気温の41.2度を記録した丹波市内にあるダム。給水制限が迫るほどの渇水になっており、あちこちで貝の死骸が見られる=2025年7月30日午後4時12分、兵庫県丹波市春日町上三井庄で

兵庫県丹波市柏原町で30日午後2時39分、国内観測史上最高気温となる41.2度を記録した。市消防本部によると、午後4時30分時点で熱中症疑いで80代の男性3人が救急搬送された。

丹波市の最高気温はこれまで39.2度(1994年8月8日)だった。

同市柏原町の松原生花店はこの日、打ち水を開店からほぼ1時間おきにした。同店の松原範尚さん(50)は、「暑い時間帯に水をやると根が傷む。鉢植えがしおれないように、ずっと打ち水をしている。丹波市が日本一暑いなんて信じられない」と驚いた。

午後3時ごろ同市氷上町の水分れ公園内で草刈りをしていた市シルバー人材センターの男性スタッフ(81)は、41.2度に「すごい」と絶句。「雑草もしおれている」と苦笑い。公園内の滝で兄弟で水浴びをして涼んでいた由良匠さん(12)=福知山市=は、「気持ち良い」と笑顔だった。

この日、丹波市に隣接する京都府福知山市が全国2位の40.6度、同じく隣接する兵庫県西脇市も同4位の40度を観測した。

国内観測史上最高気温の41.2度を記録した時間帯に気持ち良さそうに水浴びする子どもたち=2025年7月30日午後3時5分、兵庫県丹波市氷上町石生で

丹波市は30日までの7月の月雨量が58ミリと平年値の26%。渇水を理由に、今夏の市営プールの営業をわずか3日間で打ち切ったほか、一部水源ダムの貯水量が給水制限基準に迫り、高温少雨が生活に影響を及ぼしつつある。

国内の最高気温はこれまで、2020年8月17日に静岡県浜松市、2018年7月23日に埼玉県熊谷市で41.1度を観測していた。

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