兵庫県丹波篠山市の一部の田んぼで初秋の風物詩ともいえる「干しわら」作りが始まった。円錐形に組まれたわらがきれいに”整列”。その美しさはアートのようでもあり、わら頭巾をかぶった妖怪「呼子(よぶこ)」(やまびことも)の群れようにも見える。
干しわらを作る目的は、同市の場合、ほとんどが特産である「山の芋」の栽培に用いるためのもの。乾燥させたわらを畑に敷き詰めることで防草シートの代わりになったり、保湿、保温効果があるそう。
コンバインで稲を刈り取る際に束にし、4束1組にして手作業で円錐形に立てる。翌年の山の芋栽培用で、円錐形に立てることで効率よく乾燥させている。
秋とは思えないほどの高温の中、汗を流しながら、「2日かけて立てた」と話す畑利清さん(77)は、「大変やけれど、山の芋が好きやから。たまに写真を撮っている人もいる。きれいでしょ」とほほ笑んでいた。























