
「きずな会員」制度を導入しているはた動物病院の畑院長=兵庫県丹波市春日町野村で
兵庫県丹波市春日町野村の動物病院「はた動物病院」(畑晃一院長)は、高齢者や単身者を対象に、会員制のペットの引き受けや譲渡のサービス「きずな会員」制度を導入している。飼い主が健康上の理由でペットの飼育が困難になった場合に、引き取りや新たな飼い主への譲渡を行う仕組み。同院によると、将来の飼育困難を見据え、あらかじめ備えておく仕組みとしては、動物病院では全国初という。畑院長(36)は、「ペットの殺処分を防ぎ、社会貢献の一助になれば」と話している。
犬と猫が対象で、飼い主が▽死亡、もしくは余命6カ月以内と宣告を受けた▽高齢などの理由で施設に入所する▽要介護2以上、認知症段階中度以上―などに当てはまる場合、同院がペットの引き取りや譲渡を行うもの。飼い主が最期まで安心してペットと暮らせるよう、有事に備えた体制を整えている。
昨年4月に本格的にスタートし、現在は犬13匹、猫4匹の計17匹が入会。過去には、長期入院のためペットを預けた飼い主から「安心して自分の治療に専念することができた。退院後もペットが変わらない様子で安心した」との声が寄せられたという。
同制度を導入するきっかけとなったのは2022年、入院のため同院のペットホテルを利用した男性が急逝し、飼っていた柴犬の行き場がなくなったことだった。最終的に同院スタッフが引き取り、殺処分は免れたが、「同様の事例が今後も起こり得る」と危機感を抱いた。高齢化が進む中、飼い主に万が一のことがあってもペットの命を守れる制度の必要性を感じたという。
畑院長は今後、同制度の周知にも力を入れたいとし、「ペットの存在が、『健康でいなければ』という使命感や生きがいにつながる。高齢だから、独り身だからと諦めず、気軽に相談してもらいたいし、少しでも社会が明るい方向へ進んでいけば」と話している。
月額2200円(税込み)。血液健康診断が無料、夜間時間外料金が半額―などの特典がある。


























