河合隼雄さんをしのんで「感謝の集い」

2008.06.27
ニュース

 昨年7月に79歳で亡くなった、 篠山市名誉市民で元文化庁長官の河合隼雄さんをしのぶ 「感謝の集い」 が22日、 市民センターで開かれた。 河合さんと交流のあった市民ら約300人あまりが出席し、 河合さんの功績や人柄を振り返った。
 隼雄さんは、 日本におけるユング心理学者の第一人者として知られ、 京都大学名誉教授、 国際日本文化研究センター所長などを歴任。 著書は150冊を超えた。 また、 フルートは玄人はだしの腕前だった。 こうした活躍の一方、 冗談好きで、 日本ウソツキクラブ会長を自称していたというユーモラスな一面もあった。
 男7人兄弟の5番目として生まれた隼雄さんが、 「かわいい7つの子」 のフレーズから自分たちの歌と言っていた童謡 「七つの子」 を斉唱して開会した。
 隼雄さんが京都大学教授時代、 助教授として長年行動をともにしていた、 同大名誉教授の山中康裕さんが、 隼雄さんの多岐にわたる功績を紹介。 「日本の臨床心理に一大革命を起こした、 不世出の世界的臨床心理学者」 と振り返った。 また、 隼雄さんがCD化したフルート曲を提供した作曲家の七瀬あゆこさんが 「力強く勢いのある音が特徴。 いつもの笑顔とは裏腹に憂いを含んだ音だった」 などと思い出を語った。
 兄で同じく篠山市名誉市民の河合雅雄さんは 「心のこもった催しで、 しみじみとしたものをかみしめた。 『感謝の集い』 は弟が 『感謝する集い』 だった」 と話した。

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