今月24日と8月5日は土用の丑の日―。 おいしいウナギを食べて夏を乗り切りたいところだが、 丹波地域のスーパーや料亭では、 産地偽装問題に加え、 国産ウナギの価格高騰もあり、 売り上げの皮算用ができず、 「土用の日、 ふたを開けてみないとわからない」 という声があがっている。
篠山市内のあるスーパーでは、 偽装事件発覚前に徳島産と中国産の蒲焼きを販売していたが、 事件に徳島市の業者が絡んでいることから、 鹿児島産に切り替えた。 中国産には、 検査票を表示し販売している。
7月の蒲焼きの売り上げは通年の2割減。 担当者は 「検査票を示して安全性を訴えると中国産でも購入していただける客もいるが、 消費者の不信感は残っている」 と話す。
丹波市のスーパーでは、 偽装の報道があってからウナギに限らず、 他の海産物についても消費者が 「本当に表示通りの産地か」 と聞いてくるケースがあった。 国産は高値になっているが、 「高くても安全な国産が選ばれるのでは」 と見ている。
一方、 国産ウナギを使っている丹波市内の料亭では、 ウナギの値上がりが響いている状況。 仕入れ業者に値段を抑えられないかと話したところ、 「今、 安いのは怪しまれる。 高くてもしようがないと言われた」 とつらい状況をこぼす。 偽装による 「ウナギ離れ」 よりも、 価格高騰のほうが心配な様子だった。