北京五輪野球日本代表が13日、 初戦を迎える。 日本代表に選ばれた埼玉西武ライオンズの中島裕之内野手 (26) の祖父、 足立隆さん (82) =青垣町奥塩久=は、 「一振りでも当ててくれたら」 と、 孫の晴れ舞台を心待ちにしている。
中島選手は、 隆さんの次男、 吉孝さんの長男。 県立伊丹北高校を卒業し、 プロ入りした後も毎年、 父親の故郷に帰省している。 帰省するたびに隆さんは、 「若いうちに頑張れるだけ頑張れ。 その経験があれば、 年をとっても頑張れる」 と言い聞かせているという。
ニュースで代表に選ばれたことを知った。 「野球は北京が最後と言われている。 選んでもらえたのは光栄なこと。 春先から打撃の調子が良く (現在パリーグ首位打者)、 打撃が買われたのだと思う」 とにっこり。
先日、 中島選手から電話がかかってきたという。 あいにく留守にしていて直接話はできなかったが、 日本代表に選ばれた報告だったようだ。
「裕 (ひろ) は、 穏やかなええ子。 子どもの頃から体の割に、 とっぴなぐらい足が大きいとびっくりしていたが、 こんな風になるとは夢にも思わなかった。 野球も、 名門私学に行っても球拾いばかりだからと地元の県立伊丹北高校に進学したぐらいで、 欲もあまりなかったと思う。 高校でいい指導者と出会い、 プロになってからも運に恵まれた。 プロ野球という天性のものを持った人の集団の中で芽が出たのは、 運が味方しているのだろう」。
「子どもたちが誘ってくれたが、 北京までは行けない。 テレビで応援したい。 いい所で打って、 一花咲かせて欲しいという思いはあるけれど、 死球に気をつけてけがなく帰って来てほしい」 と、 孫の体を思いやっている。