一緒に論語を学んでみませんか―。 東洋哲学の古典、 論語を学ぶ 「篠山論語塾」 が、 23日から市立中央図書館でスタートする。 講師を務める篠山市西町の会社員、 熊谷満さん (62) は 「2500年も読み継がれている論語は、 不易のもの。 現代人が忘れてしまったものを見つめ直したい」 と話している。
熊谷さんは、 NPO論語普及会 (大阪市) の会員。 数年前から大阪市内で開かれている論語講座に通って勉強している。 塾は、 全20編が収録されている同NPO発行の 「現代訳仮名論語 (全)」 をテキストに使用。 論語を声に出して 「素読」 し、 解説を聞く。
論語は儒教の開祖、 孔子の言行録。 篠山藩校 「振徳堂」 で教えられており、 篠山鳳鳴高校の建学の精神にも受け継がれている。
2006年に同校の創立130年記念事業が行われた際、 熊谷さんと、 同窓会長を務めていた西尾昭さんが、 「論語塾を篠山で開きたい」 と意気投合。 その後、 具体化しなかったが、 今回、 熊谷さんが講師として手を挙げて実現した。
塾は毎月第3土曜日の午後を原則とし、 長く続けていく予定。 1回目は23日午後1時半―3時半。 小学生以下は保護者同伴で参加する。 テキスト代1200円 (希望者のみ)、 会費月額300円。 現在約10人が参加を希望している。
「簡単に人を殺すような今の世の中はどこかおかしい」 と熊谷さん。 「論語は利益につながるものではないが、 奥が深い言葉がたくさんあり、 生き方の指針になる。 固いイメージがあるが、 決してそうではない。 気楽に参加してもらえれば」 と話している。