篠山市こんだ薬師温泉ぬくもりの郷 (今田町今田新田) を指定管理運営する第3セクター株式会社 「夢こんだ」 (杉尾吉弘社長) が、 昨年6月末で2億円近い負債を抱え、 危機的状況に陥っている。 経営再建の最中で、 第6期 (2008年7月―09年6月) は約1500万円の赤字だったが、 第7期 (09年7月―10年3月) は500―800万円の黒字に転換する見込み。 同社は27日に取締役会を開き、 第7期の決算見込みと第8期の目標などを議論する。 杉尾社長 (62) は 「危機を脱して経営を安定化するため、 地道にコツコツと社員力を上げたい」 と決意を表している。
夢こんだが昨年市に提出した 「経営改善計画書」 では、 今回の指定管理期間 (2014年度末) 終了までに金融機関からの借入金を完済するとしているが、 実現性は低い。
また、 入湯者数は、 ピークの第2期には約41万人あったが、 オープン景気が去って徐々に減少、 第6期には約4割減の約25万人になり、 第7期はさらに減る。
夢こんだの経営悪化は、 2008年、 市への入湯税滞納で発覚した。 立て直しのため杉尾社長が就任し、 再建に取り組んでいる。
第7期が黒字化した要因の一つは、 昨年1月から、 市の入湯税が客1人につき50円値下げされたことと、 施設入場料を100円値上げしたことにより、 1人あたり150円の収入増になったこと。 入湯者数は減ったが、 入浴部門の収入は伸びた。
また、 赤字経営が続く宴会場とレストランにてこ入れし、 売り上げをどの月も前年より伸ばした。 新料理長を迎え味が良くなったことや、 送迎を徹底したことなどが集客増につながっているという。