柏陵同窓会 母校のクスノキ保護に基金設立

2010.06.17
ニュース

 柏原高校 (深田俊郎校長) のグラウンドで生徒たちを見守り続けるクスノキの大木が、 徐々に弱ってきている。 樹木医によると、 グラウンドに植えられているため、 日常的に土が踏み固められてしまう状態が悪影響を及ぼしており、 長い目で見た改善が必要という。 同校柏陵同窓会 (芦田拓雄会長) は、 来年の会設立60周年を記念し、 「くすのき基金」 を設けて環境整備費を集める。
  「木にとっては本来つらい環境で、 よくがんばっている。 10―15年前と比べると、 衰えが分かるのでは」 と樹木医。 診断で、 グラウンドが硬すぎて根に水が浸透していないことが分かった。 土を入れ替えるべく、 現在、 クスノキが好む土質を調べている。 根の状態が良くないため、 葉がだんだん小さくなってきている。 しかし、 環境が良くなれば、 まだまだ長生きできるはずという。
 クスノキは旧制中学第1回生の卒業時に植えられ、 学校の歴史とほぼ同じ、 樹齢113年。 10年前にも枯れ枝を取り除いたり、 土に水を入れる治療が施された。
 同校は 「クスノキは、 卒業生の心の景色に無意識のうちにあると思う。 歴史はお金では得られない。 大事にしたい」 とし、 基金計画を喜んでいる。

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