搾油へ菜種初収穫 菜の花プロジェクト

2010.06.28
ニュース

 菜の花を栽培、 油をとり、 出た廃食油をリサイクルに回す 「菜の花プロジェクト」 に取り組み、 資源循環型のまちづくりにつなげようと、 氷上町犬岡の休耕田で22日、 菜種の刈り取り作業が行われた。 収穫した種は洲本市へ運び、 乾燥調整、 搾油する。 油は菜種生産者に配ることにしており、 関係者は 「環境意識が高まり、 栽培が広がれば」 と期待している。
 循環型まちづくりネットワーク (安達好子代表) の事業。 丹波市では初めての取り組み。 メンバーの1人でNPO法人BFたんばの岡田哲和理事長 (氷上町犬岡) が、 地元で栽培協力者を募り、 犬岡の農地・水・環境保全事業から種子代の助成を受け、 4農家が80アールで菜の花を栽培。 うち1農家分10アール強を搾油用に刈り取った。
 環境都市として売り出し中の豊岡市で同様のエコプロジェクトが行われており、 菜種の収穫を一手に担っている同市の会社から、 廃食油から精製した燃料を使うコンバインとオペレーターを借り、 一気に作業した。
 岡田理事長によると、 生育が良いほ場では、 10アールあたり200キロ程の収穫ができ、 50キロの搾油が可能という。 犬岡のほ場では、 刈りの旬から少し遅れたこともあり、 「半分もあれば」 という出来。
 刈り取り費用、 搾油施設がある淡路への運搬、 加工賃などを考えると、 試算上500ミリで2000円ほどになるという。
 岡田理事長は、 「一般的な食用油は、 薬品で成分を抽出し、 精製しており、 我々の菜種油とは品質がまるで違う。 コスト面から、 菜種油を特産にという訳にはいかない。 今年は量が少なく天ぷらにも使えないだろうが、 菜の花が咲く景色は美しく、 栽培の広がりに期待したい」 と話している。

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