坐禅会20周年で記念誌や行事 大槻 覚心 (おおつき かくしん) さん

2004.11.21
たんばのひと

 丹波市市島町南の最明寺住職。 住職に就任した翌年の1985年 (昭和60年) 1月から坐禅の会を開いており、 今年で20年になった。 11月27日に記念行事を開くほか記念誌発刊準備を進めている。


  「『意外と早かった。 もうそんなに経ったのか』 というのが率直な気持ち。 私自身も充実した時間だったと思います。 参禅会には、 たくさんの人に来ていただき、 大雪の時も歩いて来てもらったこともあり、 本当に感謝の気持ちでいっぱい。 これも、 坐禅が引き寄せる力ではないかと感じます。 これからも長く続けていきたい。 興味のある方の参加をお待ちしています。 また、 食事を作ってくれる檀家総代の奥さんや妻には陰から支えてもらっている事が有り難い」   「現在は、 心を落ち着かせる所、 心のより所が乏しい時代。 日常生活に追われている人が多いのではないでしょうか。 坐禅は、 そんな日常生活から離れて、 静かに坐り、 自分と向き合うなかで、 真実の自己と出会える場だと思います。 よく、 『無功徳』 といわれます。 坐禅をしたから即何かが得られるということでは無く、 日常生活の様々な束縛から解き放ち、 無の心になることが大事です」   「坐禅をより深く味わってもらおうと思い、 私の体験や講演会で心に残っている話のほか教育、 環境などその時々のテーマでしゃべっています。 ビデオも活用するなど、 仏教が日常生活に生かされるようにと願い、 工夫しています。 仏教の慈悲と智恵の精神が今の時代にこそ求められているのではないでしょうか」   「記念行事は午後1時から鴨庄コミセンで。 尺八演奏や講演会を計画しています。 当日会員のみなさんからの投稿などをおさめた記念誌をお配りします。 気軽にお越しください」


 大学を卒業したが、 自分の居場所がわからず、 全国各地を放浪していた。 旅の最後に出会った宮津市のお寺で坐禅と出会ったのが、 仏門に入るきっかけになったという。 20年を振り返る時、 当時の思いが去来しているのかもしれない。 25年、 30年に向けて息の長い活動を期待したい。

(M)

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