ウェルネス研究所所長 芦田 正明 (あしだ まさあき) さん

2006.03.05
たんばのひと

社員の能力磨く訓練
ウェルネス研究所所長 芦田 正明 (あしだ まさあき) さん (三田市在住)
 
1947年 (昭和22年) 青垣町生まれ。 青垣中から山村硝子 (現日本山村硝子) 教習所入所。 83年に退社、 神戸でコンサルタント会社設立。
 
 社員教育コンサルタントとして、 企業のキャリア開発研修やカウンセリングに関わる一方、 海洋少年教室や 「親業訓練」 など社会教育にも目を向け、 多彩な活動を展開している。
  「終身雇用が定着していた頃は、 会社からあてがわれた仕事を忠実にこなすだけでよかったが、 近年は労働力の流動化が進む中で、 自分の能力、 興味、 価値観を明確に自覚して主体的に仕事に取り組むと共に、 その延長上に自分の将来像をデザインすることが必要になった」 と、 キャリア開発のねらいを話す。 研修だけでなく、 カウンセラーとして自ら相談を受けることも。
 最近は、 大学の要請で、 就職を控えた学生に 「転職も十分あり得ることを前提に、 どこに行っても通用するような能力を磨いていくことが大切」 と、 心得を説いている。
 20年間勤めた会社の人事部、 経理部で仕事をするかたわら、 様々な研修講座に参加。 自ら能力開発を実践してきた。 人員整理を進める立場になった際、 自分もやむなく退社。 経験を生かしてコンサルタントに転じたが、 「当時は需要がほとんどなく、 3年ほどパートの妻に養ってもらった。 政府が 『キャリアカウンセラー五万人養成』 の方針を打ち出した現在とは隔世の感」 と振り返る。
 その間も、 不登校児向けの海洋プログラムを担当したり、 悩みを持つ親を集めて 「親とはどんな業務か」 を認識してもらう目的で 「親業訓練協会」 を設立。 また兵庫県が主催する家族キャンプのリーダー訓練に取り組み、 こうした活動が、 対人関係能力面での専門性を深めることにも役立っているという。
 青垣町東芦田の実家の集落の人たちによる村おこしに呼応して、 阪神間から大勢の家族を連れて四季折々に米作りの作業に加わる。 「年末には一日がかりで七斗も餅をつきますよ。 本当に楽しい。 丹波は自分の根っこ。 土台です」 と顔をほころばせた。

(外野英吉)

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