審判員の功績で県高野連感謝状  垣内光弘(かきうち・みつひろ)さん

2007.07.19
たんばのひと

 兵庫県高校野球連盟審判部の丹有支部長、 技術指導員を、 今年1月まで10年間務めた。 高校野球の発展に力を尽くしたとして6月、 同連盟から感謝状が贈られた。

     
  「軟式野球の審判員を経て、 1983年から県高野連の審判員として活動してきました。 年齢や体力などを考えて今年、 第一線を退きました。 丹有地区大会などでは審判を務めますが、 県大会の審判はもうしません。 感謝状を頂いたのは、 一つの節目かな、 という思いです。 春・夏・秋の県大会や地区大会だけでなく、 地区内の練習試合でも活動します。 野球シーズンの3―11月は、 土・日曜日はほとんどどこかに出かけていました。 家族や職場など、 周囲に理解してもらわないとできません。 感謝の気持ちでいっぱいです」
  「審判は一瞬の判断が求められ、 また、 判断に選手の一生がかかっています。 重大な責任があります。 10年ほど前、 球審を務めた試合で1回だけルールの適用を間違えたことがありました。 本来は認められる得点を、 ルールを勘違いして認めなかったのです。 試合途中に気がつきましたが、 どうすることもできませんでした。 試合後、 学校の監督に謝り、 審判部長に辞表を出しました。 『誰でも失敗はある』 と言って下さり、 続けることになりましたが、 今でもあの時のことは忘れません。 油断があったのだと思います。 以来、 大会前にはルール本を熟読するようになりました。 丹有支部長になってからも、 あの時の思いは皆に伝えてきました」
  「丹有地区には立派な球場がありますし、 地区大会でも審判が4人付くなど、 他地域と比較して良い環境にあると思います。 強くなってもおかしくないが、 良い人材は野球留学する。 歯がゆい思いがあります。 県大会で地元の学校の校歌が聞けるのは、 審判としてもうれしいもの。 勝ち進んでほしいですね」

    
 現在は、 後進の育成や大会の運営補佐に携わる。プロ野球を見ても審判の動きばかり見ている、という生粋の審判人。 さらなる活躍を期待したい。 丹波市山南町長野。 60歳。(古西広祐)

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