県立柏原病院の小児科に、 来年4月から専攻医 (後期研修医) 1人の赴任が内定した。 県立こども病院が新設した、 同病院と柏原病院を組み合わせた専攻医研修コースの応募者。 1年目は柏原病院で、 2、 3年目はこども病院で勤務する。 常勤医として、 入院や時間外患者への処置を中心にしながら、 経験を積む。
専攻医は、 2年間で各診療科を数カ月ずつ回る卒後臨床研修を終えた3年目から5年目の医師。 自らの専門を選択する時期にあたる。 卒後臨床研修医と異なり、 医療行為ができる。
こども病院で後期研修を希望する医師は多く、 今年は13人の専攻医を受け入れた。 他科同様に小児科も専門領域が細分化されており、 こども病院の場合も、 内科系だけでも9つの診療科に分かれている。 同病院によると、 同病院での後期研修希望者の中には、 初めからスペシャリストをめざす医師と、 さまざまな疾病について、 症状が軽い患者から重い患者まで経験した後で進む道を決めようと考えている医師がいるという。 後者の志向の医師が、 より幅広く研修ができるよう、 同病院と地域の基幹病院の 「セット研修」 を数年前に制度化。 今年新たに、 小児科医不足に悩む柏原病院コースを、 別枠で設けた。 同コースのみ、 給与の優遇措置がある。
こども病院総務課では、 「小児科医不足という地域の事情を知った上で、 希望をしてもらった。 1年間地域の病院で小児医療を経験するというのも選択肢のひとつでは」 と話している。