たんば共通商品券発行の組合理事長 永廣 正昭(ながひろ まさあき)さん

2007.10.15
たんばのひと

  「たんば共通商品券」 を1日に発行した。 丹波市内の約500店で利用ができる。 年度内に700店まで拡大をめざす。 「ひかみ共通商品券」 を発行した経験を買われ、 理事長に就任。 「年間発行額1億円」 を目標に掲げ、 東奔西走している。

     
  「券は、 500円券と1000円券。 丹波市の子育て支援手当て専用の恐竜のイラストが入った1000円券もあります。 6町商工会館で販売しています。 取扱店の目印は、 赤地に白色のシール。 15日以降、 本格的に流通が始まります」
  「ひかみ共通商品券を発行した8年前は、 小規模事業者が協力することで、 顧客を囲い込み、 大型店に対抗することを考えていました。 いわば、 『商業者の目』 から見た商品券でしたが、 たんば共通商品券は、 消費者の使い勝手を第一に考え、 大型店やコンビニも組合員に迎えました。 商品券の価値を上げ、 広く流通させるには、 大型店の力も必要。 大型店やコンビニの活力を小規模事業者も利用して、 共存共栄を考えていかなければいけないと思います」
  「行政が地元の商品券を使ってくれるのは全国でも珍しいらしく、 全国大会でも、 多いに注目を集めました。 子育て支援以外にも、 地元商業の活性化のために、 商品券への切り替えをお願いしたいと考えています。 こちらから提案もしたい。 例えば、 選挙には多額の宣伝費が使われますが、 この一部を商品券に振り替えられないか。 『投票者の中から抽選で商品券が当たる』 と宣伝すれば、 投票率アップにつながるでしょう」
  「券を発行したことで、 地元にお金が落ちるシステムができた。 組合員には、 回収するための仕掛けを積極的に考えてほしいと思います。 地元の人に愛され、 気軽にやりとりされる商品券に育てば」

     
 8年間で約8800万円を発行したひかみ共通商品券を通じて、 商品券に関するノウハウを蓄積。 全国の先進事例を研究している。 大型店を組合員に加えるのは冒険だが、 きめ細かいサービスを提供することで、 小規模事業者の元にも券が集まると信じている。 丹波市氷上町成松。 62歳。(足立智和)

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