篠山病院存続協議 協定書案まとまる

2007.10.15
丹波の地域医療特集

 兵庫医科大学篠山病院の存続にかかる篠山市、 同医大、 県との3者協議が12日、 神戸市で開かれ、 市と医大とで交わす協定書案がまとまった。 今後10年間に、 市は医大に対し年1・8億円の運営補助と病院建て替えなどに計25億円と 「プラスアルファの額」 (市) を補助するなどの内容で、 22日の医大理事会で承認が得られれば、 協定書締結となる。 市は協定内容の詳細について、 「近く議会へ説明し、 公表する」 としている。 理事会で合意が得られなかった場合は、 医大の撤退や、 他の病院への経営譲渡などの方向へ進むことになる。
 協定書案は、 今後の10年間の同病院運営体制についての取り決め。 医大が提供する医療内容と、 市が行う支援策を盛り込んでいる。
 市の支援は、 経常的な運営補助に年1・8億円。 病院建て替えについては、 病棟などの1期工事分は、 7億円にいくらかを上乗せしたという。 外来棟などの2期工事は前回まで、 「支援の時期と額の提示」 を求める医大側と、 「財政状況が悪く約束はできない」 とする市とで折り合いがついていなかったが、 「明言を避ける形で文言をまとめた」 (市) という。 また診療科の内容は現状維持とは限らないもよう。
 3者協議担当の医大理事は見通しについて 「できるだけ学内で同意が得られるための案づくりをしてきた」 とする。 酒井隆明市長は 「一応の案をまとめることができた。 最後まで努力を続けていく」 と話している。
 今回の協議は、 酒井市長、 金野幸雄副市長ら市の4人と、 飯田俊一、 森田泰夫両理事ら医大の3人、 県医務課職員ら13人が出席した。 3者協議は、 今年5月に新市政で仕切り直して再開、 この日が9回目だった。

関連記事