氷上西ミニバスケットボール教室を率い、 3月28日から東京・代々木体育館で開かれる 「第39回全国ミニバスケットボール大会」 に県代表として出場する。 創部20年にして、 初めて県大会を制し、 県内チームには、 練習試合も含め、 1年間負けなしの強いチームを作った。 全国の大舞台で、 選手の奮起に期待している。
「昨年夏から全国を目標にしてきました。 最終ゴールは東京で、 3月に東京で1位になろうと言ってきました。 1勝1勝が東京で優勝する積み重ねと、 選手も分かっていたので、 兵庫県で優勝しようとは、 一切言いませんでした」
「実戦に絞った練習を続けてきました。 中高生の技術レベルを望み、 彼らはそれにこたえてくれた。 今のチームは、 僕の高校の時のレベル。 いなかの子どもなので、 精神面を鍛えるメンタルトレーニングにも力を注ぎました。 状況が悪くなった時に、 いかにプラス思考を持つか。 態勢互角なら、 頂き。 少々の点差なら勝てる、 と言い聞かせてきました」
「試合のたびに、 試合を振り返る 『ファイル』 を、 1人ひとりが書きます。 試合中の心境や、 がんばっていた選手の名前など、 24項目あり、 これとは別に、 『声かけ』 『集中』 など20項目について、 100点満点で自己採点をします。 私と選手の交換日記のようなもので、 『ファイル』 を通して選手との距離が縮まり、 個々がチームや自分の課題を見つけ、 自分で考え、 動けるチームになったと思います」
「奈良、 和歌山、 岐阜、 広島、 高知、 徳島、 香川の県1位には勝っており、 47都道府県でも真ん中より上の力はあると思います。 毎回、 試合のたびに 『いいかっこうして来い』 と言って送り出しています。 最後の大会でもいいかっこうをして、 有終の美を飾ってくれれば」
会場に着くと、 まずトイレ掃除をする。 大会前には、 そろって墓参りをするなど、 技術だけでなく、 精神面もほめられる選手の育成に力を注いできた。 バスケットを離れても、 目標を持ち、 充実した生活を過ごしてほしいと願っている。 丹波市氷上町清住。47歳。 (足立智和)