丹波市内を中心とする、 丹波地域の医師、 薬剤師、 歯科医師、 市民の有志が、 「丹波医療再生ネットワーク」 (里博文代表) を設立し、 丹波地域の医療を再生させる方策を検討している。 地域の医療環境の改善と、 病院勤務医の招へいのために、 力を尽くす。
昨年5月から、 毎週火曜の午後8時半から里皮フ科クリニック (氷上町横田) を会場に、 2時間から4時間程度、 医療崩壊に関する勉強会を重ね、 昨年末に行動を起こそうと、 「再生ネット」 を設立した。 中心メンバーが15人程度いるほかは、 出入り自由のゆるやかな会で、 さまざまな職種、 年齢層の人が参加している。
「医療を通じて、 丹波が住み心地のよい地域になるよう考え、 啓蒙し創造する」 が理念。
市民に医療の現状を知らせるために、 広報を発行するほか、 メンバーが自院で医療崩壊の原因、 背景や、 丹波地域で多い疾患など、 医療課題に関するミニ講座を開く。 さらに、 自治協議会や各種団体が医療崩壊、 再生に関する勉強会を開く際に、 講師となれる人材の育成を進める。 近く、 丹波、 篠山両市の図書館に、 医療崩壊の基礎知識をつけてもらうため、 医療崩壊関連の図書を寄贈する。 啓発ドラマの制作も予定。
また、 医療者でなければできないこととして、 開業医と勤務医の連携強化、 顔が見える関係づくり、 勤務医への支援方法などを検討する。
里代表は、 「小児科を守る会など、 市民が医療に関する問題で懸命に考えておられるなか、 われわれ医療従事者に何ができるのかを探さなければいけないという思いから会を立ち上げた」 と言い、 「守る会の全国的な評価がありながら、 『誰かが何とかしてくれる』 といった考えも一方であり、 全体で見ると地域医療の低下を止められずにいる。 市民と協働し、 市民と病院、 病院と開業医の橋渡しができる会になれれば」 と話している。
問い合わせは、 同会 (saiseitanba@yahoo.co.jp) か里皮フ科 (0795・80・1201)。