県立柏原病院の整形外科が、 医師の異動により、 7月1日から休診の見通しになった。 現在3人いる医師のうち、 2人が3月末で、 残る1人も6月末で異動する。 手術や、 新規入院患者の受け入れはすでに休止。 3月末までは、 これまで通り外来診察を週3回 (月、 水、 金) 続け、 外来を縮小し、 6月末まで診察を継続する。 丹波市内での整形外科の手術・入院は、 同病院が大半を担っており、 休診により、 市外病院への患者流出が増える見通し。 4月からは、 大塚病院が整形外科の常勤医1人を迎え、 常勤医1人、 非常勤医1人の体制で診察にあたり、 手術、 入院の必要な患者の1部を引き受ける。
異動は、 柏原病院に医師を派遣している神戸大医局の医師引きあげによるもの。 医局への入局者が少ない一方で他病院で勤務にあたっていた医師の開業があり、 医局に籍を置く医師数が減ったため、 派遣先を絞りこみ、 医師を集約する方針という。
同病院の整形外科では、 患者の8割程度が高齢者で、 高齢者が転倒した時に起こる、 大たい骨骨折 (足のつけ根の骨折) や、 膝の関節症などの手術を多く手がけてきた。 また、 救急車で搬送される市内患者の半数を受け入れており、 昨年丹波市消防本部が搬送した整形外科対応患者341人中、 174人を同病院が収容した=表参照。 うち、 半数以上の94人が入院患者だった。
これら救急車で搬送される患者の大部分が、 市外搬送を余儀なくされる。 また、 自力で病院を受診する場合でも、 ギプス固定などで治らず、 手術や入院が必要な場合は、 主に市外病院にかかることになる。 整形外科の常勤医が2人以上在籍している病院は、 近隣では、 兵庫医大篠山、 福知山市民、 西脇、 三田市民など。
同病院整形外科は、 4年前は5人体制だったが、 今年4月からは3人体制になっていた。 年間で入院、 外来、 それぞれ1万人以上を診察しており、 昨年12月の1日平均の入院患者は24・3人、 外来患者は30・2人だった。