日曜版で9日号まで3回、丹有北播地区「アマ囲碁王座戦」(有段の部A決勝、黒の4段豊島茂治さんが白の4段山内周二さんに勝)の棋譜を連載した。小紙には初めての試みだったが、プロ棋士の滝口政季9段の適切なコメントもあり、興味深く読めた。▼試合は終盤、持ち時間不足からか乱戦となり、白が何でもないところを間違えて中央部を死なせ、あっけない幕切れとなった。中盤でも「黒が参考図のように打っていれば優勢を保てたのに、少々変調でさっぱりわけの分からないことになった」(滝口評)。▼大手紙に載るプロ棋士や日本一を争うアマチュアの試合では、こうしたことはあり得ないのだろうが、しかしこれはこれで、碁が身近に感じられ、自称6級の春秋子にも十分参考になった。▼記録者の勝川浩幸さんが「この大会では大人に混じって小中高校生20人ほどの姿が目を引いた」と結んでいた。春秋子も現場で、知り合いの4段の人が碁歴2年ほどの女子中学生にたじたじとなって大敗するのを見かけた。何の世界に限らず、新鋭が活躍するのは心強い。▼今回は、王座戦で丹波地域の人が上位に進めず、有段Aでも篠山市勢が準決勝までで姿を消したので、丹波市同士の1戦の再現となったが、次の機会には、篠山市と丹波市の対決、また少年少女の登場を期待する。(E)